HubSpotでマーケティングや営業の自動化を進めていくと、「特定の時間の少し後にフォローアップしたい」という場面に必ず遭遇します。
しかし、ここで一つ壁にぶつかります。今回はこのよくある課題を、HubSpotの標準機能を少し工夫して乗り越える方法を解説します。
HubSpotのワークフローでは、「特定の日付の〇日後」といった日単位の設定や、「今から〇時間遅延する」という設定は簡単にできます。
しかし、「プロパティに格納されている日時の〇時間後」というピンポイントな指定は、標準の遅延機能だけでは設定することができません。
たとえば、「商談や面談が終わったであろう約1時間後に、自動でアンケートメールを送りたい」と思っても、そのままでは設定が組めないのです。
この課題は、日時プロパティの値をテキストとして判定し、時間帯ごとに処理を分岐させるというひと工夫で解決に近づけることができます。
今回は、以下の具体的な要件を例に設定方法を解説します。
やりたいこと: 初回相談日時の「約1時間後」に面談のアンケートを送付する
アプローチ: 相談時間を「時台(7時台、12時台など)」でざっくりと分類し、それぞれの時間帯に合わせて「約1時間後」となる時刻まで遅延させてからメールを送付する
事前に、コピー先となるカスタムプロパティとして「初回相談日時(ワークフロー用)」を「単行テキスト」で作成しておいてください。
ワークフローを立ち上げ、起点となるトリガーを設定します。
条件: 「初回相談日時」プロパティの値に変化があった(値が入力された)とき
HubSpotのシステムに「時間帯」を認識させるための下準備です。
アクション: 「プロパティ値をコピー」を追加します。
設定: 「初回相談日時」の値を、事前準備で作った「初回相談日時(ワークフロー用)」(単行テキスト)にコピーします。
解説: 日時をテキスト型プロパティにコピーすることで、「2026-04-30 10:30」のような文字列として扱えるようになり、次のステップで「10時台」といった部分一致の条件指定が可能になります。
アクションを実行する「当日」まで待機させます。
アクション: 「遅延」を追加します。
設定: 「初回相談日時」に登録されている日時のタイミングまで遅延させます。
テキスト化された時間情報をもとに、If/Then分岐を作成します。
アクション: 「分岐」を追加し、7時台から23時台までの各ルートを作成します。
条件設定の例:
7時台の分岐: 「初回相談日時(ワークフロー用)」に次のいずれかが含まれる 7:
12時台の分岐: 「初回相談日時(ワークフロー用)」に次のいずれかが含まれる 12:
23時台の分岐: 「初回相談日時(ワークフロー用)」に次のいずれかが含まれる 23:
解説: コロン(:)を含めるのがポイントです。これにより、意図しない数字の拾い上げを防ぎ、正確に「時」を判定できます。
最後に、分岐したルートごとに、面談終了の約1時間後になるように遅延時間を設定し、アンケートを送信します。
設定例(12時台の分岐の場合):
アクション「遅延」: 特定の時刻(例:13:30)まで遅延させます。
アクション「Eメールを送信」: アンケートURLを記載したメールを送信します。
解説: 面談が12:00開始でも12:30開始でも、12時台の分岐に入り、13:30にメールが送信されます。厳密な「〇分後」ではありませんが、実務上十分な「面談終了の約1時間後」という適切なタイミングでの自動送信を実現できます。