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【HubSpot×Zoom連携】ウェビナー視聴時間でフォローを分岐!「視聴完了者」と「途中離脱者」を分ける自動追客シナリオの作り方

作成者: 十亀 奈津美|Sep 7, 2026, 10:05:53 PM

 

ウェビナー終了後、全員に

「ご参加ありがとうございました。資料はこちらです」

という画一的なメールを送っていませんか?

30分で退出した人と、60分最後まで熱心に聞いた人では、熱量(確度)が全く異なります。画一的なアプローチでは、確度の高い顧客の関心を削ぎ、逆に情報不足の顧客には十分なケアができません。

本記事のゴールは、Zoomの「視聴時間データ」をHubSpotに取り込み、ユーザーの熱量に合わせた最適なフォローアップを自動化する仕組みを構築することです。

 なぜ「参加者全員に同じお礼メール」はNGなのか? 

ウェビナー終了後、全員に「ご参加ありがとうございました。資料はこちらです」という画一的なメールを送る運用は、見込み顧客の確度を可視化し、営業活動の成果を最大化する観点から推奨できません。

30分で退出した人と、60分最後まで熱心に聞いた人では、自社サービスへの熱量や課題の深さが全く異なります。この違いを無視して同じ案内を送る運用は、営業やその後のフォローアップ工程において以下のような弊害を生み出します。

 営業チームの疲弊と機会損失 

30分で退出した参加者は、スケジュールの都合や途中で通信が切れてしまったなど、情報を十分に受け取れていない状態です。
この層に対して、いきなり個別相談を打診しても関心を引くことは難しいでしょう。一方で、最後まで視聴した参加者に対して、一般的な資料を送るだけでは、具体的な商談ステップへスムーズに誘導できません。
参加者それぞれの温度感を無視した情報提供は、結果として顧客体験を損ねてしまいます。

 ユーザーの温度感に合わない情報提供 

30分で退出した参加者は、スケジュールの都合や途中で通信が切れてしまったなど、情報を十分に受け取れていない状態です。
この層に対しては、いきなり個別相談を打診するよりも、フォローアップメールを使って関心を引く新たな資料や録画アーカイブを案内し、長期的な関係を築くアプローチが適しています。
一方で、最後まで視聴した参加者には、個別デモや具体的なソリューションの提案へスムーズに誘導するべきです。
相手に合わせた情報を提供することが、顧客体験の向上に繋がります。

  マーケティングと営業の連携の分断 

「ウェビナーを開催し、お礼メールを一斉送信して終わり」という属人的かつ画一的なプロセスでは、マーケティング部門が創出したリードの「質」を営業部門に正しく引き継ぐことができません。
リードの優先順位が不明確なままリストが渡されると、営業部門は手探りでアプローチを行わざるを得ず、結果としてマーケティングと営業の連携が分断される要因となります。


これらの弊害を防ぎ、ウェビナーの成果を最大限に引き出すためには、参加者の行動データを活用した仕組みづくりが不可欠です。Zoomの「視聴時間データ」をHubSpotに取り込み、ユーザーの熱量に合わせた最適なフォローアップを自動化することで、これらの課題は解決できます。

 事前準備:実装に必要な環境とデータ 

HubSpotとZoomを連携してウェビナー運営を効率化するためには、事前の環境構築が必要です。

  HubSpot Zoom
 必要プラン(ライセンス)  Marketing HubのProfessionalプラン以上  Zoom Workplaceの契約が必要
 その他  -  Zoomウェビナー追加オプション 

※参考:HubSpotの製品・プランについてはこちらをご参考ください。

 HubSpotとZoomの連携完了 

HubSpotアプリマーケットプレイスで「Zoom」を検索し、アプリをインストールしてZoomアカウントにログインし認証を行います。
連携の際には、それぞれのプラットフォームで管理者権限が必要です。
1つのHubSpotアカウントに連携できるZoomアカウントは1つだけです。

連携手順は、以下の記事を参考にしてみてください。

関連記事:
HubSpotとZoomを連携してウェビナー運営を効率化!設定方法や連携の注意点を解説

HubSpotに連携されるキーとなるデータ

Zoom連携を行うと、以下の詳細データがHubSpotに自動連携されるようになります。

  • Average Zoom webinar attendance durationZoomウェビナーの平均参加時間 (Zoomウェビナーの平均出席時間)
  • Total number of Zoom webinar registrationsZoomウェビナー登録数の合計 (Zoomウェビナーの総登録者数)
  • Total number of Zoom webinars attended出席したZoomウェビナーの合計数(Zoomウェビナーの参加者総数)
  • Last registered Zoom webinar直近で登録したZoomウェビナー(前回登録したZoomウェビナー)


これらのデータをもとに、コンタクトプロパティに自動付与される「Zoomウェビナーの平均参加時間(Average Zoom webinar duration)」を活用し、参加者のセグメント化が可能になります。

▼連携後の「Zoomウェビナーの平均参加時間(Average Zoom webinar attendance duration)」データ取得イメージ
※単位(分)

 シナリオ設計:「完走」「離脱」「欠席」の基準を決める 

読者が迷わないよう、具体的な時間設定のモデルケースを提示します。
今回は60分のウェビナーを想定した基準を例に解説します。

ルート ターゲット 視聴時間 フォローアップの目的
ルートA 完走者
(高熱量)
45〜60分 ・鉄は熱いうちに打つ
・個別相談やデモへの誘導
ルートB 途中離脱者
(中熱量)
1〜44分 ・見逃した情報の補完
・録画アーカイブや詳細資料の提供
ルートC 欠席者
(低熱量)
0分(参加登録のみ) ・次回への繋ぎ込み
・アーカイブ視聴の案内

 前提:HubSpotワークフローの構築前の設定 

ここからは、実際にHubSpotの画面上で自動追客の仕組みを構築するステップを解説します。
構築の前提として、以下の設定を完了させておく必要があります。

〈前提設定〉
 ※ワークフロ―構築前の作業

  • HubSpotとZoomの連携
  • Zoomの「ウェビナーデータを同期」をON
  • 視聴時間ベースのセグメント条件の決定

  HubSpotとZoomの連携 

HubSpotとZoomの連携については、以下の記事を参考に連携してみてください。

関連記事:
HubSpotとZoomを連携してウェビナー運営を効率化!設定方法や連携の注意点を解説

Zoomの「ウェビナーデータを同期」をON

まず、Zoom連携でウェビナーの出席情報・視聴時間がHubSpotに入っている必要があるため、設定の確認をします。


①HubSpot右上の設定アイコンをクリックする

②左側メニューで「連携」 > 「接続されたアプリ」を開き、「Zoom」をクリックする

③「グローバル設定」タブの「ウェビナー」セクションで、「ウェビナーデータを同期」がオンになっていることを確認する

 視聴時間ベースのセグメント条件の決定 

「視聴完了者」と「途中離脱者」をどこで線引きするか、具体的な時間(分)を用いて基準を明確に決めます。

HubSpotとZoomを連携すると、参加者の平均参加時間や退出タイミングといった詳細データがHubSpotに自動連携されます。この「平均参加時間」を活用し、60分のウェビナーを開催した場合を例に、具体的なセグメント条件を設定します。

(例)60分のウェビナーの場合

  • 完走ルート(視聴完了者)
    平均参加時間(Average Zoom webinar duration)が 45分以上
  • 離脱ルート(途中離脱者)
    平均参加時間(Average Zoom webinar duration)が 1分以上、44分以下
  • 欠席ルート(不参加者)
    平均参加時間(Average Zoom webinar duration)が 0分

このように「何分視聴したか」を具体的な数値(分)で条件に設定することで、参加者の熱量を正確に測ることができます。熱量の高いリードを的確にセグメント化し、営業チームに優先的に対応してもらう仕組みを作る際にも役立ちます。

 実装:HubSpotワークフローの構築手順 

 前提の設定ができたら、いよいよワークフローでシナリオを構築していきます。 

ワークフローのベースを作成する

①ナビゲーションから[自動化] > [ワークフロー] にアクセスする



②右上の [ワークフローを作成] をクリックし、[ゼロから作成] をクリックする
 


 ③ワークフロー名を変更して保存する
(例)「ウェビナ―視聴完了者」と「途中離脱者」を分ける自動追客シナリオ 

コンタクトベースのワークフロー:トリガーを作成する

まずは、ウェビナーに参加した人をワークフローの対象(トリガー)として設定します。

①「フィルター条件に適合」をクリックする

 ②対象レコードのタイプは「コンタクト」を選択する 

 
③ 条件追加で、 [マーケティングイベント] を選択し、
 


 ④ [マーケティングイベントに参加した] を選択する 


 ⑤「マーケティングイベントに参加した」 は、[完了しました] を選択する 

 ⑥フィルターで対象ウェビナーの参加者を絞り込みたいので、AND条件を設定する
[条件を追加] をクリックする 

 ⑦ [イベント名] をクリックし、 

 ⑧該当するウェビナ―を指定する 


 ⑨ここまでの設定で以下のようになれば、[保存] をクリックし、トリガーの設定完了
※ここでまでで、以下の条件に合致したユーザーを対象とした設定になっています
・「マーケティングイベントに参加した」=「完了」
・「イベント名が次のいずれかと等しい」=「〇〇〇ウェビナ―」※対象ウェビナー 

 分岐アクションを作成する 

①登録トリガーの直後にある [+] アイコンをクリックする

② [分岐] アクションを選択する

③条件に、Zoom視聴データを設定する
※今回は「Zoomウェビナーの平均参加時間(Average Zoom webinar attendance duration)」で解説しています

※分岐は以下4つ

  • 分岐1:次の値以上/45(Zoomウェビナーの平均参加時間が45分以上。ここを視聴完了者とみなす
  • 分岐2:次の値以下/44
  • 分岐3:次の値と等しい/0
  • 分岐4:適合なし

 ▼分岐の設定イメージ 


 分岐にあわせて追客アクションを追加する 

前回のステップで設定した分岐のあとに、実際の追客アクションを構築していきます。
本記事では、「追客=メールを送信する」アクションを、「ルートA」に構築する手順を例にご紹介します。
※メール送信アクションは、「適合なし」を除く各ルートの直下にある「+」アイコンをクリックして配置します
※必要に応じて「遅延アクション」を設定してください

① 分岐ルート(例:「≥ 45」)のすぐ下にある [+(プラス)] アイコンをクリックする

 ② 左側のアクションパネルから [Eメールを送信] を選択する 

③ 事前に作成しておいた [完走者向け1通目のEメール(個別相談の打診)] を設定し、[保存] をクリックする

 ▼1通目のメール送信アクション
※本記事の例では、メール送信前に1時間の「遅延アクション」を設定しています
 

⑤ 同じ要領で、追加された1通目のEメールアクションのすぐ下にある [+] アイコンをクリックし、「遅延(次のアクションまで待機する期間)」と「アクション(2通目のメール送信)」を設定する



⑥この手順を繰り返すことで、ルートB(途中離脱者向け)やルートC(欠席者向け)にも、それぞれ最適なタイミングと回数でメール送信の自動化シナリオを構築する



⑦最後に、ワークフローを有効化する

 ターゲット別:フォローアップメール文面のテンプレート例 

分岐先の各ルートで、どのようなメールを自動送信すべきか、そのままテンプレートとして活用できる具体例をご紹介します。

※本気記事ではシナリオの1通目を例としてご紹介しています
※2通目以降は、各社の顧客や商材、目的に合わせて作成してください

〈例〉


・ルートA(視聴完走者): 「≥ 45」


・ルートB(途中離脱者): 「≤ 44」

・ルートC(欠席者): 「= 0」

 ルートA(視聴完走者)には「個別アプローチ」 

熱量の高い視聴完了者には、ウェビナーの内容から一歩踏み込み、具体的な商談へと結びつけるアプローチを行います。

以下は、視聴完了者向けに送る1通目のメール文の例です。

件名:

【御礼】本日のウェビナーはいかがでしたでしょうか?


本文:

〇〇様


本日は60分のウェビナーを最後までご視聴いただき、誠にありがとうございました。


〇〇様が抱えていらっしゃる課題に対して、

後半でご紹介したソリューションが少しでもヒントになれば幸いです。


もしよろしければ、〇〇様の現状の課題を詳しくお伺いし、

貴社専用のデモや無料相談を実施させていただけないでしょうか。

ご希望の日程を、以下のカレンダーリンクよりお選びください。


[ミーティングリンクを挿入]


〇〇様と直接お話しできることを楽しみにしております。

 ルートB(途中離脱者)には「情報補完アプローチ」 

ウェビナ―の途中で退出してしまった参加者には、まずは参加への感謝を伝え、見逃した情報を補完することで再エンゲージメントを狙います。

以下は、途中離脱者向けに送る1通目のメール文の例です。

件名:

【見逃し配信】ウェビナー録画のご案内と使用資料の共有


本文:

〇〇様


本日はお忙しい中、弊社のウェビナーにご参加いただき誠にありがとうございました。


スケジュールの都合などで途中でご退出された方や、

もう一度内容を振り返りたい方のために、

本日の録画アーカイブをご用意いたしました。


後半で解説した「△△△の具体的な解決策」のパートを見逃した方は、

ぜひ以下のリンクよりご覧ください。


[録画アーカイブのURLを挿入]

[講演資料のダウンロードURLを挿入]


内容についてご不明な点などがございましたら、

本メールにご返信いただく形でお気軽にお問い合わせくださいませ。


ナウビレッジ株式会社では、こうしたHubSpotと各種ツールの連携から、

貴社の営業プロセスに最適な自動化シナリオの設計まで、伴走型で支援しております。


自社の課題解決に向けた具体的なご相談がございましたら、

ぜひお気軽にお問い合わせください。

ルートC(欠席者)には「接点維持アプローチ」

ウェビナーに参加できなかった方は、「テーマに関心を持ってお申し込みいただいたものの、当日の突発的な業務やスケジュールの都合で参加できなかった層」です。


この層に送る1通目のメールの最大の目的は、「見逃した情報へのアクセスを提供し、自社との接点を維持すること」にあります。


いきなり個別相談を打診すると相手の温度感に合わず、離脱を招く恐れがあるため、録画アーカイブや投影資料の案内をメインとしつつ、次回のウェビナーやイベントへの期待感を持たせる構成が効果的です。

以下は、欠席者向けに送る1通目のメール文の例です。 

件名:

【アーカイブ配信のご案内】△△△ウェビナーの録画と投影資料について


本文:

〇〇様


この度は、弊社のウェビナー「△△△(ウェビナーの正式名称)」にお申し込みいただき、誠にありがとうございました。


本日はご都合がつかなかったとのことですが、お申し込みいただいた皆様へ、

当日の録画アーカイブと投影資料をご案内しております。


〇〇様が抱えていらっしゃる課題の解決に役立つヒントを解説しておりますので、

お時間のある際にぜひ以下のリンクよりご視聴ください。


▼録画アーカイブのご視聴はこちら

[録画アーカイブの視聴URLを挿入]


▼講演資料のダウンロードはこちら

[講演資料のダウンロードURLを挿入]


また、弊社では定期的に情報提供の場を設けており、

来月には「〇〇」をテーマにしたウェビナーも開催予定です。

詳細が決まり次第、改めてご案内をお送りいたします。


内容についてご不明な点などがございましたら、

本メールにご返信いただく形でお気軽にお問い合わせくださいませ。

今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

 「〇〇株式会社の〇〇様が本日のウェビナーを最後まで完走しました!熱量が高い状態ですので、すぐにフォローのお電話をお願いします。」 

 応用編:営業担当者へのSlack即時通知 

ウェビナー後のフォローアップは、マーケティング部門からお礼メールを送信して終わりではありません。
ウェビナーを最後まで視聴した「完走ルート」に入った参加者は、自社の製品やサービスに対する興味関心度が非常に高い状態のため、迅速な営業アプローチが商談化の鍵を握ります。

HubSpotのワークフロー機能を使えば、自動メールの送信と同時に、担当営業へコミュニケーションツール(Slackなど)を介して即時通知を飛ばすことが可能です。

たとえば、「完走ルート」のワークフロー内に「Slack通知を送信」するアクションを追加し、以下のようなメッセージを設定します。

「〇〇株式会社の〇〇様が本日のウェビナーを最後まで完走しました!熱量が高い状態ですので、すぐにフォローのお電話をお願いします。」 

さらに、事前に設定しておいたペルソナ情報(役職者である、ターゲット業界であるなど)と組み合わせ、属性が良いリードの場合のみ特別にメンションをつけて通知を飛ばすといった工夫をすることもできます。こうした+αの運用で、営業担当者は限られたリソースの中で「今、誰に連絡すべきか」を瞬時に判断できるようになります。

参考記事

コンタクトベースのワークフローを作成する|HubSpotナレッジベース