「メールを送ったら、CRMを開いて内容をコピペし、履歴を残す」
「相手がいつメールを読んだか分からず、とりあえず見計らって電話をかける」
日々の営業活動で、このような手間を感じたことはないでしょうか。
システムを導入したものの、メールソフトと管理画面を行ったり来たりする作業が負担になり、やがて入力自体が滞っていく。これは多くの現場が抱えるリアルな課題です。
HubSpot Sales拡張機能を導入すると、この状況が変わります。
普段使っているGmailの画面が、そのままHubSpotの操作パネルとして機能するようになります。メールを送信するだけで自動的にCRMへ履歴が保存され、相手の顧客情報もGmailのすぐ横に表示される。
つまり、「いつも通りのメール業務」をこなすだけで、顧客管理が自然と完了する環境が整うのです。
ここからは、Gmailでの利用を前提に、具体的な機能と使い方を解説します。
Gmail上で使えるようになる主要な機能は以下の4点です。
送信したメールの内容を、HubSpot上のコンタクトや取引のタイムラインに直接記録します。わざわざCCやBCCに専用アドレスを入れたり、手動で転記したりする手間がなくなり、チーム内の情報共有が漏れなく行えます。
「個人のメールソフトを連携すると、プライベートなメールや社内の機密情報まで全てHubSpotに記録されてしまうのでは?」 「迷惑メールのせいでCRMの中身が散らかるのでは?」
こうした不安を解消するために、HubSpotは明確なルールに基づいたログの管理ができるようになっています。
結論、勝手にすべてのメールが記録されることはございません。
個人のGmailアドレスを連携している場合、HubSpotが履歴を残すのは、原則としてあなたが「ログを残す」のチェックボックスをオンにして送ったメールと、そのスレッドに対する相手からの「返信」のみです。 そのため、見知らぬアドレスから一方的に送られてきた迷惑メールや営業メールの情報が、勝手にCRMへ取り込まれることはありません。
外部からの営業メールに対して、「お断りの連絡」を入れる際などには一つ注意が必要です。 メール作成画面で「ログを残す」にチェックを入れたまま返信をしてしまうと、HubSpotは「新しい顧客とのやり取りが始まった」とシステム上判断します。 その結果、HubSpot上にその営業担当者のコンタクト(顧客データ)が自動作成され、CRM内に不要な人物データが1件追加されてしまいます。
今後管理する必要のない相手に返信をする際は、意図的に「ログ」のチェックを外して送信するのが、CRMを綺麗な状態に保つための運用のコツです。
送信したメールが「いつ」「何回」開封されたか、また本文内のリンクがクリックされたかをリアルタイムで通知します。相手がメールを開いた直後など、関心が高まっているタイミングを見計らって的確なフォローアップが可能になります。
トラッキングは、メール内に埋め込まれた「1ピクセルの透明な画像」が読み込まれることで検知されます。非常に強力な機能ですが、技術的な特性上、以下の点に注意が必要です。
CCを含めた複数人に送る場合:
CCを含めて複数人に同時にメールを送った場合、残念ながら「誰が」開封したかを正確に特定することはできません。 全員のメールに「同じ画像」が埋め込まれるため、HubSpot側では誰が画像を読み込んだか判別できないからです。
リンクのクリックも同様です。誰がクリックしても同じカウントとして記録されます。
メール作成画面から、HubSpot上で作成したツールをワンクリックで挿入できます。
よく使う案内文を呼び出せる「テンプレート」、短い文章パーツをショートカットで入力できる「スニペット」、日程調整をスムーズにする「ミーティングリンク」などが即座に利用できます。
Gmailの画面右側にサイドバーが出現し、やり取りしている相手の役職、過去のやり取り、関連する商談などの情報をその場で確認できます。もしCRMに登録されていない相手であれば、1クリックで新規追加も可能です。
実務においては、主に以下のような4つのシーンで非常に活躍します。
お客様からメールが届いた際、サイドバーを見るだけで過去の経緯をサッと把握できます。
相手からのメールの署名を見て、「あ、役職が変わったんだな」「携帯電話の番号が追加されている」と気づくことがあります。 その際、サイドバーの項目(役職や電話番号など)をクリックして、直接新しい情報をササッと上書き入力するだけで、HubSpot上のデータも最新の状態に更新されます。
やり取りの中で、お客様が「上司の〇〇をCCに入れますね」と、新しい担当者を追加してくることはよくあります。 その際、サイドバーには「この人はHubSpotに未登録です」と表示され、「CRMに追加」というボタンが出現します。これをクリックするだけで、メールアドレスや名前を自動で引き継いで、瞬時に新規コンタクトとして登録できます。
「来週の火曜日にまた連絡してほしい」というメールを受け取ったとします。 メールを閉じずに、サイドバーからそのまま「来週火曜日に電話する」というタスク(ToDo)を登録できます。このタスクはHubSpotと連携しているため、期日が来れば通知で教えてくれます。
拡張機能の導入は、Chromeウェブストアから「HubSpot Sales」を検索し、ブラウザに追加するだけで完了します。 その後、右上のHubSpotアイコンから「拡張機能設定」を開き、以下の3つの初期設定を行っておくことで、日々の運用が格段にスムーズになります。
新規メールの作成画面を開いたときに、最初から「ログ」と「トラッキング」のチェックボックスをオン(有効)にしておくかどうかの設定です。
画像のように両方ともオンにしておくのが一般的です。これにより、毎回手動でチェックを入れる手間が省け、「ログの残し忘れ」や「トラッキングし忘れ」を防ぐことができます。不要なときだけ、メール作成画面で個別にチェックを外して送信する、という運用が最もスムーズです。
ログを残してメールを送信した際、その相手先のアドレスがHubSpotに未登録だった場合の挙動を決めます。
「コンタクトを新規作成」について
画像ではここにチェックが入っています。この状態だと、HubSpotに存在しないアドレスへログ付きでメールを送った瞬間に、自動的に新しいコンタクト(顧客データ)が作成されます。
営業活動メインでどんどんコンタクトを増やしたい場合は「オン」のままで問題ありません。もし、「勝手にコンタクトが増えると管理が大変なので、登録は手動で行いたい」という場合は、ここのチェックを外しておきます。
特定のメールアドレスやドメイン(@以降の部分)をここに登録しておくと、上記のログ設定がオンになっていても、その相手とのやり取りは絶対にHubSpot(CRM)には保存されません。
ここには「自社のドメイン(例:@yourcompany.com)」を登録しておくのが効果的です。
自社ドメインを追加しておくことで、社内のメンバー同士の業務連絡や、上司への相談メールが誤ってCRMに記録されてしまう事故を確実に防ぐことができます。
メール作成画面の上部に表示される、HubSpot専用メニューの並び順をカスタマイズします。 設定画面での「上から下」の並び順が、実際のメール作成画面では「左から右」に反映されます。
よく使う機能(テンプレートやミーティングなど)をドラッグ&ドロップで一番上に移動させ、押しやすい位置に配置、使わない機能はゴミ箱アイコンで非表示にし、誤操作を防ぐことを推奨します。
相手がアクションを起こした際の、ブラウザへのポップアップ通知の条件を決めます。
基本は「Eメールの開封」「Eメールのクリック」「ドキュメント表示」の3つをオンにしておきます。
もし送信件数が増えて通知が鳴りすぎると感じた場合は、「Eメールの開封」のチェックを外し、「クリック」や「ドキュメント表示」といったより確度の高いアクションがあった時だけ通知を受け取るように絞り込むのがおすすめです。
設定作業は数分で完了します。Gmailと連携させるため、ブラウザはGoogle Chromeを使用します。
Chromeウェブストアを開き、「HubSpot Sales」と検索します。「Chromeに追加」ボタンをクリックし、拡張機能をブラウザにインストールします。
インストールが終わったら、Gmailを開きます。(すでに開いていた場合は、ページを再読み込みしてください)
Gmailの画面右側にHubSpotのログインパネルが表示されます。ご自身のアカウント情報(メールアドレスとパスワード)を入力してログインします。