HubSpotでレポートを作成する際、「月ごとの『取引数』と『成約数』の棒グラフを横並びにして、取引数に対する成約数を視覚的に可視化したい」というように、取引数をカウントするY軸を二つ設定したいニーズに直面することはよくあります。

しかし、実際にカスタムレポートビルダーを触ってみると、ひとつの壁にぶつかります。
それは、「取引数をカウントするY軸は、デフォルトでは一つのX軸について一つしか設定できない(『(カウント)取引』フィールドが一つしか使えない)」という仕様です。
この記事では、この制約を回避し、一つのグラフ内に複数の条件に基づく件数を横並びで表示するための設定方法を解説します。
デフォルト機能の壁を越える実現イメージ
デフォルトのカウント機能が一つしか使えないのであれば、発想を少し変える必要があります。解決策は以下の通りです。
【解決策】
条件を満たした際に「1」が入るカスタムプロパティを作成し、レポート側でその数値を「合計(Sum)」する。
このアプローチをとることで、「取引数」と「成約数」の2つの棒グラフを月ごとに横並びで配置し、それぞれのボリューム感を直感的に比較できるようになります。
なぜ「1」を入れて合計するのか?(仕組みの解説)
設定に入る前に、裏側の仕組みを理解しておくとスムーズです。
なぜ、プロパティに「1」という数字を入れるだけで、レポート上で件数として機能するのでしょうか。
それは、レポート機能がバラバラに存在する「1」を自動で集めて足し算してくれるからです。
以下の表をイメージしてください。
▼ 取引データ(裏側の状態)
それぞれの取引には、条件を満たすと「1」という数字のスタンプが押されます。
| 取引名 |
作成月(X軸) |
取引数 |
成約数 |
| 取引A |
4月 |
1 |
1 |
| 取引B |
4月 |
1 |
(空欄) |
| 取引C |
5月 |
1 |
1 |
▼ レポートでの集計結果(表側の状態)
レポートのY軸の設定を「合計(Sum)」にすると、設定したX軸(月)ごとに自動でグループ分けされ、数字が足し算されます。
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4月のグループ
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5月のグループ
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取引数: 取引Cの「1」 = 1件
-
成約数: 取引Cの「1」 = 1件
このように、「1」という数字は「1件」を意味するブロックとして機能します。レポートは、そのブロックが各月の箱の中にいくつ入っているかを足し算し、棒グラフの高さを形作ります。
具体的な設定手順(3ステップ)
仕組みがわかったところで、実際の設定を進めます。