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Breeze Assistant を覚醒させよ!組織の専属メンター【カスタムアシスタント活用②】

作成者: 髙山 博樹|Jan 11, 2026 9:40:53 AM

組織が拡大するにつれ、マニュアルの形骸化や「仕事の属人化」に悩むリーダーは少なくありません。

特に営業現場では、トップセールスの細かなノウハウや最新の業務ルールが、一部のメンバーの頭の中に留まってしまうことが多々あります。

本記事では、HubSpotのAI機能「Breeze」に含まれるAssistantのカスタムプロンプト(カスタム指示)を活用し、組織専用の「頼れる相談相手」を構築する方法を解説します。

現場が直面する「知識の分断」という課題

多くの組織では、以下のような課題が日常的に発生しています。

  • トップセールスの知恵が共有されない
    優秀な担当者ほど多忙であり、彼らの商談の進め方や切り返しトークを言語化して教育する時間が取れない。
  • ルールを探す手間の増大
    社内規定や運用ルールがWikiやドキュメントに散在しており、新人が「どこを見ればいいかわからない」状態に陥る。
  • 判断基準のバラつき
    担当者によって顧客への回答内容や、CRMへの入力精度が異なり、データの質が安定しない。

これらの課題は、単純な「マニュアルの整備」だけでは解決が困難です。

24時間いつでも隣にいる「バーチャル・メンター」を作る

HubSpotのAssistantに、自社の業務ルールやトップセールスの思考プロセスを学習させることで、以下のような「相談」が可能になります。

担当者: 「〇〇業界の顧客から、予算不足を理由に断られそうになっています。弊社のトップセールスなら、ここからどうアプローチを続けますか?」

アシスタント: 「弊社の成功事例集に基づくと、まずは予算の有無ではなく『投資対効果のシミュレーション』を提示するのが鉄則です。具体的には以下のステップで……」

このように、単なる文章作成の補助ではなく、組織の「共有知」に基づいた的確なアドバイスを瞬時に受け取れるようになります。

これにより、経験の浅いメンバーでも、一定以上の品質で顧客対応を継続することが可能になります。

 

設定方法:組織の知恵をAIに組み込む3つのステップ

HubSpotの「Breeze」アシスタントをカスタマイズする手順は以下の通りです。

1. 「コンテキスト(背景知識)」となる情報の整理

まずは、AIに読み込ませる素材を準備します。

  • トップセールスのヒアリングシートやトークスクリプト
  • 自社特有の専門用語集やCRMの入力ルール
  • 過去の失注・受注パターンの分析結果

2. カスタム指示(プロンプト)の設定

HubSpotの設定画面から、アシスタントの挙動を定義します。

  1. Breezeスタジオ > アシスタント に移動します。
  2. 「アシスタントを作成」をクリックし、アシスタントにどのような役割(例:営業戦略のアドバイザー)を演じてほしいか、また、どのようなトーンで回答すべきかを記述します。

3. 学習ソースの紐付け(ナレッジバリアの活用)

前述の「学習ソースの種類」で触れたように、ドキュメントやURLをアシスタントに参照させます。これにより、一般的なAIの回答ではなく、「自社のルールに基づいた回答」を優先させることができます。

運用のポイント

AIを一度設定して終わりにするのではなく、「現場で出た良い質問と回答」を随時ドキュメントに追加し、学習ソースを更新していくことが重要です。これにより、AIが組織の成長に合わせて、より精度の高いアドバイスを行えるようになります。